
今回の報酬改定で自治体による判断が増えました。
いわゆるローカルルールってやつです。
なので最終確認は必ず自治体に確認して下さい。
間違いや解釈の違いがないように万全を期していますが必ず指定権者等に確認して下さい。
今回は身体拘束廃止未実施減算について解説します。
身体拘束廃止未実施減算とは障害福祉サービスで不適切な身体拘束などを防ぐための取り組みが義務付けられています。身体拘束廃止未実施減算は、この取り組みを怠ったときに適用される減算です。
自立生活援助、就労定着支援、計画相談支援、障害児相談支援、地域相談支援を除く全サービス
減算の単位数はサービスによって変わりますので以下の資料を参考にして下さい。
サービス別の減算単位数はこちら
減算の要件に該当した場合、指定権者に対して改善計画の提出と改善状況の報告が必要となり、減算の要件に該当した月の翌月から改善が認められた月まで減算されます。
- 身体拘束などを実施する場合には、必要な記録を残す
- 身体拘束適正化検討委員会を1年に1回以上開催し、その結果について従業者に周知徹底を図る
- 身体拘束などの適正化のための指針を整備する
- 身体拘束などの適正化のための研修を1年に1回以上実施する
1つずつ要件を解説します。
やむを得ず身体拘束などを実施する際には、定められた内容を記録する必要があります。身体拘束などを実施したにも関わらず、必要な記録が残っていない場合は減算になります。もし、身体拘束が無い場合には「無し」などの記載は必要ありません。
では、どのような事を記載すればいいのか?
・身体拘束を実施した時間
・どのように実施したか
・その際の利用者の心身の状況
・どのような緊急性があったか
→切迫性・非代替性・一時性の三つの要件全てを満たし、かつ、組織としてそれらの要件の確認などの手続きを行った旨を記録する。
身体拘束適正化検討委員会を1年に1回以上開催していない場合は、減算になります。
身体拘束適正化検討委員会は虐待防止委員会と一体的に設置・運営できます。事業所単位ではなく、法人単位での設置・開催でも問題ありません。またテレビ会議などでの実施でも問題ありません。
<身体拘束適正化検討委員会の役割>
・報告された身体拘束などの事例を集計し、分析する
→報告された事例がない場合も、身体拘束などを防止するため、利用者に対する支援の状況などを確認する必要がある
・分析にあたっては発生時の状況などを分析し、発生原因、結果などを取りまとめ、事例の適正性と廃止へ向けた方策を検討する
・報告された事例と分析結果を従業者に周知徹底する
・廃止へ向けた方策を講じた後に、その効果について検証する
<身体拘束適正化検討委員会開催の注意点>
・1年度に1回以上ではなく、直近1年以内に1回以上実施する
・対応状況は適切に記録し、5年間保存する
・委員会のメンバーは幅広い職種で構成し、責務や役割分担を明確にし、専任の適正化対応策担当者を決める
→第三者や専門家なども加えるよう努める
・障害のある人が参加する場合は、特性に応じた適切な配慮を行う
やむを得ず利用者の身体拘束をしなければならない場合の基準やルール、従業者が取るべき行動などを、指針として作成・保管しなければなりません。指針が整備されていない場合は減算になります。
〈指針に盛り込む内容>
・事業所における身体拘束等の適正化に関する基本的な考え方
・身体拘束適正化委員会その他事業所内の組織に関する事項
・身体拘束等の適正化の研修に関する基本方針
・事業所内で発生した身体拘束等の報告方法等の方策に関する基本方針
・身体拘束等発生時の対応に関する基本方針
・利用者等に対する当該指針の閲覧に関する基本方針
・その他身体拘束等の適正化の推進のために必要な基本方針
研修を1年に1回以上実施していない場合は、減算になります。
研修実施後は研修の記録(議事録)を作成し、研修で使った資料などと一緒に保管します。
身体拘束適正化のための研修は虐待防止研修と性質が似ているため、同時に実施するといいでしょう。ただし同時に開催した場合も、虐待防止と身体拘束の研修記録は別で用意するか、同じ記録でもそれぞれ内容を分けて記載するようにしましょう。
事業所で研修を行う余裕がなければ、自治体や民間事業者などが提供する研修を上手に活用しましょう。
〈研修の注意点〉
1年度に1回以上ではなく、直近1年以内に1回以上実施する
今回は身体拘束廃止未実施減算の解説をしました。特に「委員会」と「研修」は別物であることを注意して下さい。あと【記録】が必要です。誰が見ても状況がわかるような記録をとって下さい。特定の人だけがわかるような記録は記録としてみなされない事がありますのでご注意下さい。


